さて、今回はお酒の話し。
純米、吟醸、などの専門用語があります。
これは日本酒の規格に基づいた呼称です。
原料が米・米麹・水で作られたものは純米酒、
これに醸造アルコールが加えられたものを醸造酒と呼ばれています。
材料のお米は周りを削って使います。
削れば削るほど甘く、香りの高いお酒になります。
削る割合で名前が変わります。
精米歩合とは残ったお米の割合。
例えば玄米から45%削ったお米(残り55%なので精米歩合55%)で
作ったお酒は吟醸と呼ばれます。
純米酒であれば純米吟醸。
玄米から55%削ったお米(精米歩合45%)で作ったら大吟醸酒、または純米大吟醸
となります。
磨くほどお米は小さくなりますので、酒造りにより多くのお米が必要になりますから
価格は高くなっていきます。
純米と本醸造のどっちがいいの?
これは完全に好みの問題で、アルコール添加した方がすっきり辛口ではあります。
大吟醸は今までの技術・常識では精米歩合45%位が限界でした、
それ以上は粉々になってしまったようです。
そこに現れたのが旭酒造。そう、獺祭です。
精米歩合39%という今までの限界以上にお米を磨くことに成功。
誰も経験したことがない味・香りに世間は騒然。
酒吞み、興味のなかった人、外人にまで瞬く間に広がっていったのは
皆さんもご存知のことと思います。
獺祭は今までの日本酒の概念を全て吹き飛ばしてしまいました。
ちなみに旭酒造は純米大吟醸しかつくっていません。
これも今まででは考えられないことです。
ふつうは売れ線の普段飲みの商品を中心にし、高級品を少し売るんですが
旭酒造は高級品の大吟醸のみ、しかも純米。
潔いですね。
世間は淡麗辛口ばかりなので味がしっかりしてる純米酒は人気なかったんですね。
まあ、日本酒自体すべてが不人気だったんですけど。
そもそ昔は全て純米酒だったと思うんですね。
第二次大戦後はお米が少なくて、不衛生で、世の中すさんでいて、それでも飲みたい輩はいたもんで、アルコールを加えて飲んでいたのではないかというのが私の推測。
不衛生な環境で腐敗防止にアルコールや砂糖を添加、
妙に甘ったるい酒がはびこり、
そんな規制の中でも技術革新は続き、苦肉の策で新潟県の「スルスルサラサラ」系の
淡麗辛口のお酒が誕生。これが日本中でビッグヒット。
その後全国の蔵で追従し、売れればいいやとアルコール添加のいい加減な商品乱立。
結果、日本酒は不人気。ビール、ワイン、焼酎に惨敗。
そこに埼玉の神亀酒造が
日本で初めて「純米酒しか作らない蔵」宣言。
同胞が続々と集まり現在の純米酒ブームに至る。
と、勝手に私なりのストーリーでした。
ですので60歳~以上のお客様はお酒もワインも辛口っていいます。
当店では「わかさ大吟醸」「緑川」がその範囲に入ります。
ボトルの自然派ワインは日本に100本位しか入っていない個性的な味です。
個性をお試しいただくか、無難なのはグラスワイン(日本ワイン)です。
一昔前のお酒って、グワッときて頭痛くなって、なんてイメージでした。粗悪品がまかり通っていたんですね。
ワインにもいろんな添加物が入っています。
結局ワインも食料も同じで世界中で原点回帰のムーブメントが起きています。
20歳~40歳代の方達に本物の美味しいお酒を経験してもらいたい、
この世代がお酒を楽しむようにならないと我々の業態は衰退あるのみ。
ちょっと私の地酒、ワインリストのこだわりも解ってもらえたと思います。
このブログを書いている最中にこんな記事を発見。
ちょっと長いけどよかったら覗いてみてください。
それでは、また。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E9%85%92%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2#.E6.BA.80.E5.B7.9E.E3.81.A7.E3.81.AE.E5.A2.97.E9.86.B8.E9.85.92.E3.83.BB.E3.82.A2.E3.83.AB.E3.82.B3.E3.83.BC.E3.83.AB.E6.B7.BB.E5.8A.A0.E6.B3.95.E9.96.8B.E7.99.BA