仕事の役に少し立てばいい連絡板

仕事以外にも見たこと感じたことを書き込んでいきます。

試食会終了 長文

久しぶりの試食会は無事終わりました。

約3年ぶり、うれしいですね。

お料理は色々と人それぞれの嗜好もありますが、

やはりどれも美味しいですね。

 

今回の1番の課題は、ズバリ。

器でした。

なまじっか丈夫なものばかりで使い続けてきましたが限界のようです。

早急に切り替えてまいります。

 

そしてその他お話していて感じたことをいくつか。

 

単品メニューが無い

色々とお客様に聞かれる時が多いでしょう。

これも早急に作成ですね。

 

会席盆が少ない

これも補充です。

 

生ビールグラス

発注済み

 

夜やお昼の接待のお茶差し替えは一人ずつ。急須出しはNG.

ですね。

おしぼりを替える際も1人ずつ新しいおしぼり受けごと替えてもいいと思います。

そのほうが早い。

そしてデザートも下げましょう。(昼も夜も)

 

食べ終わったお皿は下げるべき?

レストラン側のサービスマナーとしては本来は下げます。

お客様のテーブルを綺麗に整えるのが仕事

無理しなくてもいいですが。

皆さん、もし今度食事会をする機会があったら気にしてみてください。

何も用が無さそうな時にスタッフが部屋に入ってきたりテーブルに近づいてきたら?

食べてる側は何にも気になりません。気付きもしません。

だって他の人の用があって来ていたかもしれませんし。

結局はお客側は誰も何も気にしてない。

だからお皿を下げるためだけにお部屋に入っても

あら、まだ残ってる、と手ぶらで帰っても違和感ゼロです。

遠慮して、次の料理の時・ドリンクオーダーの時だけというのはナンセンス。

いつまでもお皿が残っているほうがほったらかし感が出てしまいます。

「もうすぐ次のお料理がまいります」なんて一言掛ければいいんです。

 

料理のペースは店側で判断すべきか?

これは店側の判断でいいと思います。

ただ追い返せペースは禁物です。

やはりお酒も飲まない出せばペロッと食べているグループはそのペースに合わせた方がいいと思います。逆に飲んでばかりで食べないグループは少しペースダウンですね。

1杯でも多く飲んでもらいましょう。でも個室利用時間内で。

早く食べ終わったら食後にしっかりとお茶を差し替えたりコーヒーを勧めたり、

今後は単品メニューに別腹デザートを載せるのもありですね。

以前どこかで聞いた話。高級すし店「すきばやし〇郎」さんに一人で行った口コミレビュアー。カウンターに着席後お茶と淡々と握りが出てきて20分で6、7万円終わってしまったと文句言ってました。私からすると、そりゃそうなるよ、お酒も飲まないし常連でもないから会話もしないし、一人だし、ペース早めて出そうとなりますよ。

そういうものでしょうね商売って。

 

私も行ったお店で提供が遅いところは2度とリピートしません。

こちらのペースに合わせてくれたお店は必ずリピートします、

すぐに、何回も、それがお店に対する感謝の気持ち。

 

当店って、献立考えるの難しいと思います。

まず、メインターゲットはビジネスマンの接待。

料理メインでは来ていません。残念ながら。

でも接待された側が満足する料理の高級感と愛らしい接客がないとリピートしてもらえません。お話がメインですので食べずらい料理はアウト。

次は顔合わせ。

初めてお会いする両家は緊張しております。

前半は挨拶ばかりで中々進みません。

やはり食べずらい料理はアウト。

残すほど量が多いのもアウト。

法事。

まあ、おめでたい食材を使わなければOK

ただ、この集まりは基本お腹空いています。

そして、それほど長居したくない場合が多いです。

ペースに要注意。

平日のお昼のマダムたち。

こちらは美味しいものあちこちで食べています。

油断大敵。

ボリュームよりも少しずつチョコチョコが望ましい。

味の濃い物しょっぱい物はNG

デザートは追加で注文取りたいな。

プライベートでの方々。

こちらは料理メインでお越しになります。

味はもちろん見た目、器、ボリューム、年配の場合はシンプルな料理、

お若い場合は斬新さもある料理、そして一番重要視されるのがコスパ

これは近年の商品には欠かせない評価ですね。

 

といった客層を想像して考えなければいけません。

共通点が無い客層であります。

どこを捨ててどこを狙うか。ボリュームは?

品数は?

 

接客も。

顔合わせで緊張しているようなら、なるべく明るい対応を心掛ける。

接待ならば上座優先でお飲み物も積極的に聞いてあげる。

靴も上着も何から何まで率先してお客様の手を煩わせないように。

法事も自分でドリンク頼めないからどんどん聞いてあげる。

飲みたい人たちに我慢させない。

自分も呼ばれた席では注文できませんよね。

 

当店は会席料理店です。

基本宴会料理です。

お酒飲んで楽しんでいただく前提です。

やや塩味効かせた料理が出ます。

ですのでメインターゲットはお酒を飲むグループになります。

ただ、最近はノンアルグループも多いですので今後は検討しなければいけません。

 

では、当店のお客様たちに満足いただくためには何を出せばいいのだろう?

う~ん、どうでしょう。

まずは季節感、旬の食材、珍しい食材、五味五色、飾り、演出...

 

じゃあボリュームは?

基本、料理の重量は固形物で500グラムといわれています。

カレーだったら1皿500g、10皿のコースだったら1皿50gという考えです。当店の場合は400~450gでいいと思います。

500gを超えると残す場合が多く次回は下のプランに変更されます。

よく400gまたはそれ以下で設定している日本料理屋があります。

口コミなど見ると食事のおかわりを1.2回出しています。

おかわり無しなら400g、1回で450g、2回で500g、以上。

となっています。

おかわりをそれぞれ違うものを出してもいます。

それを楽しみにおかわりしますが結局は最大500g。

お客様のお腹具合に合わせといいつつ適量に落ち着かせる。

適量が満足感を高めます。

上手いことやっていますね。

 

料理の世界では味、テクスチャー、香りが重要だとも言われています。

テクスチャとは食感。コリコリ、サクサク、ねっとり、ふわふわ、ツルツルなど。

味・香りはそのまま。

ただ、味と香りが混ざったらフレーバーとも呼ばれています。

 

余談

つい先日「ウィ、シェフ」という映画を見ましたが、

映画『ウィ、シェフ!』公式サイト

昔のマルセル・プルーストという人の小説をネタに使っていました。

その小説はフランス人なら誰でも知っている(だろう)名作です。

主人公のさびれたおっさん。寒い夜に母親が紅茶とマドレーヌを出してくれ、

一口食べた瞬間に最高に幸せな懐かしい衝撃が走ります。

これは何だと長い思考の旅が始まります。

行きついたのが幼少の頃に親戚の叔母さんが出してくれたマドレーヌを食べた瞬間と同じ衝撃だったということ。

人間は、もう死ぬだろう財産やら家族やら精神全て無くすだろうといった極限状態でも思い出の品を口にした瞬間に幸せな日々がよみがえる。

味と香りは一生記憶と共に残り続ける。

なんてことを100年以上も前から言ってるんですね。

 

なんだかんだで、献立に正解はないようです。

香り立っても不人気だったり、サクサクも不人気かもしれません。

ただ、作りたい物と皆が食べたい物が合致するといいですね。

自分の思い出の食材もいいかもしれません。

皆さんも、あの時食べたあれが忘れられないといった物があれば教えてください。

毎月飽きずに飽きられずに合格点を探る、評価低ければすぐ変える。

後は季節の演出と明るく細かい接客。

こちらもとにかく飽きずにやる。

それしかないようです。

 

プルーストよかったら覗いてみてください。

世界で一番長い小説です。

ず~っと悩んで考えています。

 

私らもいっしょ。

 

 

ちなみに私は第1巻の3ページでギブアップ!