仕事の役に少し立てばいい連絡板

仕事以外にも見たこと感じたことを書き込んでいきます。

さすが本店

先日、皆さんご存知の老舗日本料理店に行ってきました。

よく商業施設の中にあったり、デパ地下のお惣菜があったり、何度か利用したのですが知名度の割にイマイチ印象が残っていなかったんです。

が、前から本店には一度行ってみたかったので長年の念願叶って訪問したのでした。

 

まず外観。

デカい!

旅館のようです。

一番奥が入り口

暖簾をくぐって入ると

 

なんと当店の広間より広い玄関が待っていました!

あっちの方で

「いらっしゃいませ」

とお姉様が待ち構えています。

 

あっちの方です。

うちの広間の入り口から奥の壁よりもっとあっち。

 

ここで靴を脱いで下足番の男性が靴をしまってくれます。

ふかふかのカーペットの広間(玄関)を通り抜け、

白っぽい着物の仲居さんの後を歩きます。

静々と音もたてずに歩く姿に見入ってしまいます。

 

さすがに写真取れず。

 

「こちらが〇〇の間でございます」

中に入ると畳の上に椅子テーブル席。

2.3人がちょうどいい大きさのお部屋です。

窓側は全面ガラスで開放的。

お庭がよく手入れされ、湧水が流れています。

うちの広間もこうしたいんだよなあ。

 

着席後、まずは昆布茶。

ほんのり塩味で口の中が洗われます。

そしてビールと泡を注文。

しばらくすると前菜到着。

酒呑む人に合わせて食前酒が振る舞われます。

女将さんの実家の淡路のお酒だそうです。

もろこ、そら豆、海老玉子胡瓜串、フォアグラムースすっぽんぜりー、花びらゆり根。

木の芽和え

 

京都は川魚食べますよね、ここは元々川魚専門店だそうです。

海老、胡瓜はしっかり出しに浸しています。

どれも味がしっかり含まれていて美味しい。

特に筍木の芽和えは今までで一番でした。

このお膳いいですね。パクリましょう。

 

白味噌仕立て 筍・自家製蓬麩

再度たけのこ、とろとろの蓬麩お出しも筍も美味しい。

 

向付

かつお、焼霜さわら、妻長芋 土佐醤油、塩

この大きさです。

鰆の下に棒状の長芋3本。

 

焼物

田楽豆腐

このサイズ


小鍋仕立て

淡路鯛・淡路玉ねぎ・九条ネギ・黒七味

味は結構しっかり。

山椒効いて美味しい。

 

食事

またまた筍ごはん、柴漬けたくあん煮鰻、赤出汁

筍おいしい。ごはん衝撃的においしい、赤出汁山椒強めで美味しい。

京都に来たなあ。

具。

おあげ

 

水菓子

フルーツ きなこアイス 温ぜんざい

アイスにぜんざい掛けてアフォガードのように召し上がっても、と説明有り。

 

煎茶

以上 

ここまで90分。

 

料理を持ってくる際に軽く会話をするのですが

ゆっくりと柔らかい京都弁は癒されますね。

 

庭を眺めていて、竹の葉が散っていて

「庭の掃除とか大変そうだね」

「いやいや、落ち葉の儚さも美しい物なんだって聞いたことあるよ」

なんて会話をしていると、

 

竹の秋は今頃なんどす。この時期が枯れ葉時どすえ。」

めちゃくちゃな京都弁

 

「へ~!」

と、はらはらと落ちてくる竹の葉を眺めてしまいました。

上手いこと言うなあ。

 

お酒が無くなりそうなのを見計らって、

メニューには載っていないのですが、

女将の実家の大吟醸が入荷しておりますと、

 

じゃ、それ。

そりゃ、これだけ気分良ければ断れないっす。

 

料理は7000円のコース。

ご覧の通り、肉やら魚やら出てくる訳ではありません。

我々が出したら4000~4800円がいいとこ。

 

吸物は筍!

焼物も豆腐!

鍋ものは玉ねぎ長ねぎ!

何度も登場の筍!

最後にチョットだけ鰻!

 

昆布茶・食前酒・椀・鍋・赤出汁・煎茶

もう水分でお腹パンパン!

 

言い方悪いですが、やっぱり商売上手ですね。

関西のお店は。

 

しかし、京筍は本当に美味しかった。

その他も一つ一つキッチリと仕事した料理だったので大満足でした。

 

やはり日本料理って季節なんだとつくづく実感しました。

次は鮎かぁ、鱧、加茂茄子、松茸~と、季節ごとに訪れたいなと初めて思いました。

(無理だけど)

 

雰囲気・接客・料理・空間、すべてパーフェクトでした。

いや∼びっくりした。勉強になりました。

さすが300年続いている訳ですね。

 

食後は館内を案内してくれました。

歴史が物語っており博物館のようでした。

 

ただ、席数200ぐらいだと思うのですが、

この日は多分私達と2名x2組。

まだまだ厳しいですね。

 

外に出ると写真を撮りましょうとお誘い頂き記念写真。

 

さらに帰り際に女将さんの実家のお酒1本頂きました。

参りました...

 

よし、がんばろう!また来よう!